岡崎酒造「信州亀齢」|上田市


上田駅からほど近い北国街道柳町は、卯建が目を引く商家を再生した蕎麦屋、パン屋、レストラン、カフェ、ワイナリーなどが並ぶ魅力的な通りです。その一角に堂々とした店構えをみせるのが、創業1665(寛文5)年という長い歴史を持つ岡崎酒造です。2003年には跡取り娘である岡崎美都里さんが修業を経て杜氏となりました。

今や、誰もが認める信州地酒のスーパースターになった信州亀齢。新商品が出ればすぐに売り切れでなかなか手に入らないというお客様の声も聞こえてきます。ほんの少し前、かなり厳しい意見をぶつけ続けていた頃が懐かしいほどです。当時、なにがいけなかったのか。どうしても消えないオフフレーバーがあったのです。

 



酒ができるたびに、美都里さんの夫で婿に入った謙一さんが店まで持ってきてくれました。そのたびに厳しい意見を言っても謙一さんはへこたれることが一切なく、どん欲に自分たちが目指す酒造りを追求し続けていました。努力を重ねられた杜氏の美都里さんの功績はもちろんすばらしいですが、婿様の縁の下の力持ちもあってこそ。おふたりの仕事ぶりを目の当たりにするにつけ、夫婦力を合わせて1+1が5になる理想的な関係なのだと思います。



目指す酒は「つまみいらず」。お酒だけで美味しく感動する酒。どのスペックの酒を飲んでも信州亀齢だとわかる酒。近年は、棚田が信州の稲作の原点と考え、市内の棚田での手作業での米作りにも取り組みます。今後、信州亀齢が信州のスーパースターがどのような進化を遂げるのか、とても楽しみです。

(画像は岡崎酒造様よりご提供いただきました/無断転載禁止)